お久しぶりです。前回の投稿から,結構経ってしまいました。
今回は,大掃除で模様替えした実験室の様子をお届けします。
当研究室には,実験室が3部屋あります。今年は,最もメインに使っている,第一実験室の模様替えを中心に行いました。




なお,見学は,教員や学生が空いているときならば,基本的にいつでも可能です。お気軽にご連絡ください。
Biobased Materials Chemistry/Kyoto Univ
京都大学大学院農学研究科 森林科学専攻 生物材料化学分野 / Lab. of Chemistry of Biomaterials, Division of Forest and Biomaterials Science, Graduate School of Agriculture, Kyoto University
お久しぶりです。前回の投稿から,結構経ってしまいました。
今回は,大掃除で模様替えした実験室の様子をお届けします。
当研究室には,実験室が3部屋あります。今年は,最もメインに使っている,第一実験室の模様替えを中心に行いました。
なお,見学は,教員や学生が空いているときならば,基本的にいつでも可能です。お気軽にご連絡ください。
先週はせいざいにとって晴れ舞台の 1 週間でした。
研究生活のひとつの区切りとなる発表会が,4 回生,修士 2 回生と続けて行われました。
4 回生にとっては初めての研究室外での発表であり,修士 2 回生はこれまでの締めくくりの発表ですので,どちらも並々ならぬ思い入れがあります。
この日のために,1 か月近く前からひたすらpowerpointを用意し,原稿を考え,研究室内で発表練習しては作り直して……を繰り返してきましたので,やる気十分です。
終わった後は研究室に戻り,お互いの健闘を称えました。発表には来年仲間になる予定の 3 回生も駆けつけてくれました。
発表会が終われば,来月に学会があり,その後はもう卒業式です。早いですね。
高校生たちに実際の研究活動さながらの学習体験をしてもらうELCASですが,ついに先週末,4日間にわたる全ての企画が終わりました!
参加してくれた高校生のみなさん,本当にお疲れさまでした!
ちなみに,今回の講座ではどのようなことを学習したのか?気になる方のために改めてご紹介します。
まず1日目はパルプ繊維を分散させた懸濁液を網で抄いて紙を製作する「抄紙」を行いました。
抄紙は紙産業の最も重要な工程であり,似たような操作として楮 (こうぞ) の繊維から和紙を漉いたり牛乳パックからハガキを作ったりした経験がある生徒もいたかもしれませんが,まさか抄紙装置が研究対象として大学の地下に置いてあるとは,と驚いたのではないでしょうか。 以降の日程では,この紙を構成するパルプ繊維と,同じ繊維にひと手間加えて作られるセルロースナノファイバーの違いについて考察していきます。
2日目は製作した紙の様々な物理量を測定するとともに,パルプにTEMPO酸化と呼ばれる処理を施すことでセルロースナノファイバーを得る操作を行いました。
セルロースのTEMPO酸化 (https://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201905np/index.html) とは数十 µm単位の繊維径のパルプを数 nm程度まで簡単に解繊できるようになる画期的な技術です。 実際の実験はTEMPO酸化を効率的に行うために自動滴定装置を利用し,待ち時間に髙野先生によるセルロースナノファイバーの講義を行いました。
3日目は地下の分析室にて,1 日目に作った紙と 3 日目に作ったセルロースナノファイバーを 2 つの方法で解析しました。
まず電子顕微鏡でパルプ繊維とセルロースナノファイバーの形態を直接観察し,それぞれの特徴を検討しました。
個人的に,髪の毛の数千分の 1 のスケールという極微小の世界を自由に行き来できる電子顕微鏡は非常に夢のある機械だと思います。
高校生のみなさんも楽しそうに触ってくれて非常に嬉しかったです。
次にFT-IRによってTEMPO酸化前後の化合物を見比べました。
実際の研究現場では結果は文章でなくデータで現れる,という講義中の言葉通り,化学反応を裏付ける情報をグラフから読み取るという作業に挑戦しました。
次回に備え,この日の終わりに 1 日目に製作した通常の紙とセルロースナノファイバーをほんの少し添加した紙の 2 種類に同じ酵素を染み込ませておきました。
最終日は 3 日目の終わりに用意した紙試料に色素の前駆体を滴下し,2 週間前に加えた酵素の変化を色によって間接的に評価する手法を学びました。
これにより,セルロースナノファイバーの有無で,染み込ませた酵素にどのような差異が生まれたかを確認し,セルロースナノファイバーの特殊な機能について考察することで実験を締めくくりました。
最後に,本プログラムの集大成として,これまでの研究成果をポスターにまとめる課題にみんなで取り組みました。
まとめ役のリーダー 2 人を筆頭に,6 人で役割分担しながらこれまでの実験を振り返りました。
生徒たちがみんな発表慣れしている様子で,予定よりずっとスムーズに進んで驚きました。 来年の発表はどのような感じになっているのか期待しつつ,これで今回のELCASは終わりとなりました。
改めて,高校生のみなさん,ありがとうございました!
またぜひ大学でお会いしましょう!
(石井)
題名の通りですが,京都大学で開催されている高校生向けの体験型学習ELCAS (https://www.elcas.kyoto-u.ac.jp/about/) にせいざいも講座を提供しています。
ELCASは大学の学問を深く知りたい高校生を対象に,京都大学で行われている科学研究を体験し主体的に学ぶプログラムです。
ELCASの講座は文理様々に 24 種類開講されているようですが,せいざいはそのうち定員 6 名の「バイオベースマテリアルの科学」を担当しています。せいざいで多くの学生が研究対象としているセルロース,特にCNFについて学び,実際に触れていくことで理解を深めます。
先日記念すべき 1 日目の授業が行われました。私も 2 日目以降アシスタントとして参加します。緊張しますね。
3/24に学部および大学院の卒業式があり、学部生4名、修士学生3名に学位が授与されました。また、2月には博士1名にも学位が授与され、計8名が卒業を迎えました。
修士2名および博士1名が巣立ち、学部生2名は他研究科に進学、学部生2名および修士学生1名が当研究室で進学します。
春からもそれぞれの道で活躍されることを祈っております!
2/16に修論および2/17に卒論発表を行いました!
今年は、新型コロナウイルスの影響から、オンラインと対面を合わせたハイブリッド方式で発表を行いました。
zoomに手間取ることもなく、全員しっかり発表できました。
お疲れ様でした!
当研究室では,2021年度大学院修士課程二次募集で,2名の学生さんを募集します。
日程等は以下のリンク先(農学研究科ウェブサイト)をご覧ください。
受験を希望される方は高野 or 寺本までご連絡ください。(連絡先は下部に記載)
2/12に修論、2/14に卒論発表を行い、打ち上げをしました。
みなさんお疲れ様でした!
当研究室D4の柴野さんが先日、D論公聴会を終えられました。
4年弱でしたが研究室一同、大変お世話になりました!
社会人になってもご活躍お祈りします。
2019年11月27日に,インド工科大ルールキー校Assistant ProfessorのDr. Pradip K. Majiが研究室を訪問され,”Cellulose nanomaterial from waste wood resources for advanced sustainable applications”と題した講演をしていただきました。